2019年2月23日土曜日
【Bリーグ】18-19シーズン 日本籍ビッグマンの強化は成功したのか
前回の記事でオンザコートルールの変更により、外国籍選手のプレイタイムが激増したことを可視化しました。
今回は、オンザコートルールの変更で日本籍ビッグマンの強化は成功したかをスタッツから見ていきます。
日本籍ビッグマンは、ポジションがPF,Cの選手とします。SF/PFやF/Cも含み、PFかCのポジションを兼任していれば対象に加えています。18-19シーズンは30名いました。
本当は200cm以上の選手を対象としたかったのですが、10名しかいなかったので、ポジションでビッグマンを定義。プロで200cm未満の選手をビッグマンと呼ぶのは気が引けるのですが。。。
■18-19のスタッツ
比較するスタッツは、1試合平均のプレイタイム、得点、リバウンド。これらの値が多いほど、活躍していると考えます。
18-19シーズンでポジションがPF,Cの選手を身長順に並べてグラフ化しました。
15分以上プレイしていた選手は、バランスキー、熊谷、小野、張本、荒尾、竹内公輔、太田、竹内讓次の8名。
■17-18のスタッツ
次に17-18シーズンの成績をグラフ化しました。
15分以上プレイしていた選手は、波多野、バランスキー、熊谷、根来、野口、鵜澤、小野、張本、満原、山田、谷口、竹内公輔、太田、竹内讓次の14名。※ただし、山田と谷口はB2
18-19シーズンより、17-18シーズンの方が各チームの主力として出場していた選手が多かったと言えます。
■18-19と17-18シーズンを比較
18-19シーズンと17-18シーズンを比較するため、18-19シーズンから17-18シーズンの成績を引いてグラフ化しました。
プレイタイムが増えたのは11名、減ったのは17名。プレイタイムだけでなく、得点やリバウンドが減った選手も多いです。
今シーズン開始前に大河正明チェアマンは、
「日本人ビッグマンが(オンザコート)1だから試合に出られるのではなく、(新ルールになっても)割って入って、プレータイムを勝ち取ることも代表の強化になる」」引用元:https://basketballking.jp/news/japan/20180620/75165.html
と言われていましたが、プレイタイムを勝ちとることは出来なかったと言えるでしょう。
■まとめ
前シーズンと比較して、日本籍選手のプレイタイムを含めてスタッツが低下したことから、オンザコートルールの変更により日本籍選手の強化に成功したとは言いづらい。
2019年2月16日土曜日
【Bリーグ】18-19シーズン オンザコート ルール変更により外国籍選手のプレイタイムが激増
今シーズン、オンザコートルールの変更により、外国籍選手のプレイタイムが激増していると感じるので、実データを可視化して感覚と一致しているか見ていきます。
■オンザコート ルール
まずは、オンザコートルールの振り返りから。
オンザコートのルールは、「代表の強化につながる」ということで、変更されました。
・Bリーグの大河チェアマン、オンザコートルール変更は「代表の強化につながる」
https://basketballking.jp/news/japan/20180620/75165.html
オンザコートの変更概要は、
です。
正確なルールは、下記リンク先を参照してください。
・B.LEAGUE 2018-19 SEASON 競技レギュレーション - B.LEAGUE(Bリーグ)
https://www.bleague.jp/files/user/news/pdf/20180620.pdf
17-18シーズンは、外国籍選手のトータル出場時間を人数で割ると20分。
18-19シーズンは40分。
外国籍選手が40分間出場し続けるわけには行かないので、日本籍選手と外国籍選手のマッチアップの増加が期待されました。
しかし、シーズンが始まると外国籍選手のプレイタイムが激増。40分近く出場させるケースも珍しくありません。
■外国籍選手の1試合平均プレイタイム
外国籍選手の1試合平均プレイタイムを散布図にしました。
17-18シーズン、30分以上の選手は、ほどんどいません。
しかし、18-19シーズンは、30分以上の選手が多数となります。
また、横軸の年齢に関係なくプレイタイムが伸びているので、ベテランであろうとも出場時間が長くなっていることが分かります。
■上位50名の1試合平均プレイタイム
次にシーズン別に1試合平均のプレイタイムを散布図にしました。
まずは17-18シーズン。
1試合平均のプレイタイムが30分を超えているのは、日本籍4名、外国籍2名。
黄色の枠で囲った35分近くプレイしたのは宇都です。チームのプレイスタイル上、プレイタイムが長くなったのですが、彼を除けば最大30分程度でした。
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次に18-19シーズン。
1試合平均のプレイタイムが30分を超えているのは、日本籍3名、外国籍30名、帰化2名。
17-18シーズンとがらりと変わりました。外国籍選手を休ませて日本籍選手を出すのではなく、外国籍選手を長時間出場させる選択をしたチームが多かったと言えます。
長時間出場させる理由は2つ考えられます。
①外国籍選手と日本籍選手のレベルに差があり過ぎて、変わりに出場させる選手がいない
②昇降格制度のため、目先の1勝にこだわる必要があるので、思い切った日本籍選手の育成をしづらい
代表の強化につながるという狙いで、今年のルールが始まったのですが、強化されているようには感じませんでした。
■オンザコートルールに対する感想
18-19シーズンのオンザコートルールは、外国籍選手へ負担の大きい制度で、非常に不満に思っています。
具体的には、
・長時間のプレイでパフォーマンスの低下
・長時間のプレイで怪我のリスクが高い
・ファウルトラブルを恐れて思い切ったプレイをしない
・ファウルトラブルや怪我でベンチに下がることで、
戦力状況が大きく変わってしまので、見ていて楽しくない
・オンザコート数に差が出来ると、ゾーンディフェンスを多用することが多く、
日本籍選手の強化につながっているとは思えない
・能力もあって元気な3人目の選手がベンチにすら入れないため、
プレイを見る機会が激減した
です。
長時間プレイせざるを得ない状況を作ったと思えば、逆にベンチにすら入れないこともある今年のルールに賛成できません。
外国籍選手は使い捨てではない。はるばる日本に来て、素晴らしいプレイを見せてくれる彼らのことも考えたルールを作ってほしい。
■希望するオンザコート数
ガードの外国籍選手を見たい、もっとクオリティの高いプレイが見たいという理由で、オンザコート3名、ベンチ登録5名が希望です。
昔、そういうリーグがありましたね(笑)。帰化選手はオンザコートの対象外です。"日本籍"の選手ですので。
自分の感覚では、一部リーグでプレイできるレベルに達している日本籍選手は少ないので、外国籍選手に底上げしてもらいたいと考えています。
ただ、日本籍選手がプレイタイムを得ることでレベルアップしてきているとも感じています。
ですので、まずはオンザコート2名、ベンチ登録3名に変更して、日本籍選手に猶予期間を与えた後、オンザコート3名、ベンチ登録5名に変更するのが良いと思います。
2019年2月9日土曜日
【Bリーグ】18-19 第24節Game1 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ VS 京都ハンナリーズ
2019/2/9 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 82-89 京都ハンナリーズ@パークアリーナ小牧
観客数:1864人
久しぶりに泊りでバスケットを見に来ています。
京都→岐阜→犬山→小牧原の在来線ルートは、のどかな景色が多くて、3時間超乗っていても苦になりませんでした。
対戦相手の名古屋はエースのバーレルが負傷後、8勝11敗と波に乗れない戦いが続いています。
試合開始直後、京都のコールに対し、名古屋も選手間で京都のコールを伝え合います。スカウティングがうまくいったのか、京都のオフェンスはちぐはぐに終わり、名古屋は 9-2 のRUNを成功させる。
ハンナリーズはマブンガvs張本のマッチアップを攻めるが、ドルフィンズはマブンガをペイント内に誘い込んだ後にダブルチームを仕掛ける。マブンガはシュート・アシスト共にタフな選択を強いられ、京都は苦しいシュートに終わることが多かった。
ディフェンスでは、安藤のピックアンド&ロールにマークマンがスクリーナーへひっかかり、オフェンスの起点を作られる。前半だけで安藤に9点取られてしまう。
前半の京都はオフェンス、ディフェンス共に押され気味でしたが、やや苦し紛れのシュートがよく決まったことで、名古屋 42-42 京都と同点で折り返す。
後半、マブンガはダブルチームを仕掛けられるタイミングを把握し、早めにパスやシュートを行うことで、京都は良い形でシュートを打つ。
前半やられた安藤のピック&ロールに対しては、複数人のヘルプディフェンスで囲み、自由にプレイをさせない。後半は2点に抑えることができました。
京都の修正がうまくいったことで、名古屋は徐々に点差を離され、残り6:02で伊藤のジャンプシュートが決まり 名古屋 66-78 京都 と12点差をつけられる。
この瞬間、2回目のタイムアウトを取ると思ってみていたのですが、梶山HCは取らない。
攻守ともに良い形で終われていなかったので、何故タイムアウトを取らないか疑問。ようやく2回目のタイムアウトを取ったのは、残り2:28 名古屋 71-84 京都の時です。勝負が決まりかけてから取ってどうするの? と思いました。
チーム状況があまりよくない中、ベンチの采配も迷っているように感じます。
ハンナリーズは、明日も油断せず連勝を伸ばしましょう。
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●個人表(10点満点採点(5.5~6.0が平均値) | 得点、リバウンド、アシスト)
#3 伊藤 達哉 7.5 | 13,2,3
#7 晴山 ケビン 7.0 | 11,3,2
#9 綿貫 瞬 5.0 | 0,2,0
#10 鶴田 美勇士 DNP
#12 岡田 優介 5.0 | 0,1,1
#15 玉木 祥護 DNP
#20 岸田 篤生 DNP
#32 ジュリアン・マブンガ 8.0 | 26,3,9
#33 内海 慎吾 5.0 | 0,2,2
#45 頓宮 裕人 DNP
#50 デイヴィッド・サイモン 8.5 | 36,8,4
#91 片岡 大晴 6.0 | 3,2,2
※一部選手のみコメント
#3 伊藤 達哉 7.5 | 13,2,3
苦手の3ポイントを1本を決めて二けた得点の活躍
#9 綿貫 瞬 5.0 | 0,2,0
セカンドPGとしてゲームをつないだが、小林にスティールされかける場面もあり、安定感にやや欠けた
#12 岡田 優介 5.0 | 0,1,1
フリーの3ポイントを外すなど、なかなか調子が上がらない
#32 ジュリアン・マブンガ 8.0 | 26,3,9
名古屋のスカウティングに苦しんだが、終わってみれば26得点9アシストの活躍
#33 内海 慎吾 5.0 | 0,2,2
フィールドゴール0/5とシュートはこなかったが、黒子に徹して外国籍選手をサポート
#50 デイヴィッド・サイモン 8.5 | 36,8,4
アームストロングをスピードで圧倒し、スコアを量産
以上
2019年2月2日土曜日
【Bリーグ】18-19 第23節Game1 京都ハンナリーズ VS 川崎ブレイブサンダース
2019/2/2 京都ハンナリーズ 73-69 川崎ブレイブサンダース@ハンナリーズアリーナ
観客数:2016人
川崎ブースターが大勢かけつけてくれたこともあり、観客数は2000人超え。バスケ以外でも京都を楽しんでもらえればと思います。
川崎は、Bリーグの得点王とMVPを獲得したことのあるファジーカスが大黒柱。セブンフッターのサイズがありながら、フェイダウェイから正確なシュートを打ち、得点を量産します。
ディフェンスで良かった点が二つあります。
一つ目は、辻とファジーカスのピック&ロール(ポップ)に対するディフェンス。
京都はピック&ロールに対して、ショウディフェンス(スクリーナーのディフェンスがボールマンを止めてから、自分のマークマンに戻る)で守ることが多いのですが、彼らに対しては、ファイトオーバー(orアンダー)で守らせました。ファジーカスを優先して守るというチームの約束事があったように思います。
ファイトオーバーを中心に守ったので、辻にシュートを決められましたが、ファジーカスには打たせなかったので、作戦としては成功だったでしょう。
2つ目は、ファジーカスに対するマブンガのディフェンス。ポストプレイの1対1でファウルをしない範囲で手を伸ばしてシュートを落とさせ、ペリメーターエリアで仕事をさせませんでした。
ディフェンスの良かったマブンガはオフェンスでも起点として活躍。川崎はマブンガにマクリン、ファジーカス、鎌田、長谷川にマークさせるが止められず。大胆にも特別指定で新加入の増田を守らせるが、それもダメ。
マンツーで守れないのでゾーンを引けば、京都に3ポイントを決められ、ディフェンスに課題を残したまま試合が終わりました。
明日、マブンガに対して、どのように守ってくるか注目したいと思います。
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●個人表(10点満点採点(5.5~6.0が平均値) | 得点、リバウンド、アシスト)
#3 伊藤 達哉 5.5 | 4,4,6
#7 晴山 ケビン 7.0 | 12,6,0
#9 綿貫 瞬 4.5 | 0,1,0
#10 鶴田 美勇士 DNP
#12 岡田 優介 6.5 | 8,1,1
#15 玉木 祥護 DNP
#20 岸田 篤生 DNP
#32 ジュリアン・マブンガ 8.0 | 25,8,7
#33 内海 慎吾 6.0 | 0,2,0
#45 頓宮 裕人 DNP
#50 デイヴィッド・サイモン 7.5 | 22,11,2
#91 片岡 大晴 5.5 | 2,1,1
※一部選手のみコメント
#3 伊藤 達哉 5.5 | 4,4,6
3ポイント0/3。フリーのキャッチ&シュートは決めてほしい。
#7 晴山 ケビン 7.0 | 12,6,0
ディフェンスリバウンド6本。今日も体を張ってくれました
#9 綿貫 瞬 4.5 | 0,1,0
満を持して復帰もフィールドゴール0/3。調子を上げていってほしい。
#32 ジュリアン・マブンガ 8.0 | 25,8,7
40分フル出場でファジーカスをマークしたのにファウル1。ディフェンスの集中力が高かった。
#50 デイヴィッド・サイモン 7.5 | 22,11,2
前半ターンオーバー3つとらしくなかったが、後半はいつも通り活躍。
以上
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