京都ハンナリーズを9シーズン率いた浜口HCが退任し、2020-2021シーズンは小川HCが就任。
開幕4連敗でシーズン序盤は苦戦するものの、西地区8位(21勝36敗)、全体15位でフィニッシュ。
2020-2021シーズンの降格はありませんが、降格圏(17~20位)を回避できたので、新任HC&ロスター刷新を考えれば、及第点の成績と思います。
この記事では、
1.2020-21と2019-20シーズンのスタッツ比較
2.小川HCと浜口HCの戦術の違い
を書きます。
※スタッツは、Basketballnavi.DB から引用しています。
1.2020-21シーズンをスタッツを元にした振り返り
(1)チームスタッツ
・ペース
攻撃効率を表す(値が大きいほど早くシュートを打つ) ペースは、ほぼ同じ。
少し遅くなっているのが以外でした。
・シュートレンジ
シュートレンジで大きく違うのは、OP(ペイント外※)のアテンプト数です。
※ペイント外は、ペイント外の3ポイントを除くシュート数
小川HCは積極的にミドルシュートを打ちにいっていました。詳しくは戦術違いの2章で説明します。
・アシスト
アシスト数は減りましたが、ターンオーバー数も減りました。
パスの回数が増えるほどターンオーバーも増えるので、妥当な数値と思います。
2019-20はマブンガが、1試合平均8.7アシスト、4.4ターンオーバー。
2020-21、マブンガは移籍し、加入したライスが1試合平均2.7アシスト、1.5ターンオーバーでしたので、二人の影響が大きくチームスタッツに表れています。
2.小川HCと浜口HCの戦術の違い
小川HCは、浜口HCと違いトレンドの戦術を採用することが多かったです。
(1)オフェンスオプション
オフェンスのファーストオプションは、
小川HC:ピック&ロール(ポップ)
浜口HC:ポストプレイ
の試合が多かった印象です。
ポストプレイで攻めきれる日本籍選手はあまりいませんが、
ピック&ロール(ポップ)のハンドラーであれば、日本籍選手でも一応務まるので、
小川HCのシーズンは、日本籍選手が攻める機会が増えたと思います。
(2)ピック&ロール(ポップ)に対するディフェンス
ピック&ロール(ポップ)に対するディフェンスは、
小川HC:アイスを使って、サイドにボールマンを追い出す。スイッチもそこそこ使用する。
浜口HC:ショウディフェンスで、スイッチせずに守る。スイッチの使用頻度は低い。
でした。
守り方もかなり変わりましたね。
小川HCのシーズン序盤は、アイスでサイドにボールマンを追い出すも
逆サイドからヘルプが来ないことがそこそこあり、残念感がすごかったのですが、
シーズン中盤以降は、徐々に改善されていきディフェンス強度も上がりました。
(3)エースに対するディフェンス
小川HC:アイスディフェンス中心で、たまにダブルチーム
浜口HC:必要に応じてダブルチーム
小川HCは、ピック&ロール(ポップ)とエースに対するディフェンスで、
アイスを優先的に使用していました。
チームの決まり事がシンプルになるので、新チームとしては良かったかもしれません。
(4)シュートレンジ
小川HC:ミドルシュートも積極的に打つ
浜口HC:ゴール下or3ポイント中心
スタッツでも紹介しましたが、小川HCはミドルシュートを意識して打たしていました。
一般にペイント内、3ポイントラインはディフェンスが厳しく、
得点効率が低いミドルレンジのディフェンスは比較的緩いです。
打たしてくれるミドルシュートを打つことで、オフェンスの選択肢を増やしていました。
3.まとめ
2020-21シーズンは、前シーズンからロスターとヘッドコーチが変わり、スタッツや戦術に大きな違いがみられました。
2シーズン目となる小川HCが、どのように戦術をステップアップさせるか注目したいと思います。
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