京都ハンナリーズの2021-22シーズンロスターが確定しました。
5名の入れ替えがあったので、移籍選手の評価と2021-22シーズン展望を語ります。
1.移籍選手の評価
新加入(IN)、他クラブへ移籍(OUT)したのは、
IN:鈴木達也、内田旦人 、秋山皓太、加藤寿一 、ジャメル・アーティス
OUT:松井啓十郎、寺嶋良、石谷聡、大庭岳輝、レイヴォンテ・ライス
でした。
他クラブへ移籍した主力3名(ライス、寺嶋、松井)の変わりは誰か?、新加入選手について、解説します。
(1)レイヴォンテ・ライス
ライスは、新加入のアーティスで変わりがきくと考えています。
ハイライト動画で確認しただけですが、アーティスはマブンガのようにオフェンスが多彩で、3ポイントメインにポストプレイ、アイソレーションをしかけるスキルを持っているからです。
(2)寺嶋良
寺嶋の変わりは、スタッツ的に三遠から加入した鈴木が努めてくれるでしょう。
スラッシュ力とリング下のフィニッシュ力は寺嶋の方が上ですが、アシスト力やプレイメイク力は、鈴木の方が上です。
リーダーシップも寺嶋に劣らず鈴木も持っているので、問題ないです。
ただ、寺嶋は、地元洛南出身で、実力があり、イケメン、リーダーシップがあり、読書家で頭が良く、福祉事業に積極的で行動力があるだけに、フランチャイズプレイヤーで人気選手になれるだけの器がある選手。
過去から現在まで京都のチーム内の選手で明確な推しはいなかったのですが、寺嶋は継続的に推していきたいと思えた選手です、
スタッツ的には鈴木でカバー出来ますが、営業的な面での損失は、かなり大きいと思われます。
(3)松井啓十郎
松井は、オフボールスクリーンやハンドオフを上手にもらって、3ポイントを高確率で決めてくれました。
そんな松井の代わりとなる選手はいません。オフェンスの手札が減ったので、今シーズンのメンバーでどのように穴埋めするか、小川HCの腕の見せどころです。
(4)新加入
(1)~(3)で上がらなかった内田旦人 、秋山皓太、加藤寿一の新加入組は、いづれも前所属では控え選手。
年齢が若いので、今シーズンのステップアップに期待するしかないです。
ハイライト動画を見ただけですが、内田のドライブ力がチームにプラスになれば良いなと思いました。
2.2021-22シーズン展望
2021-22のロスターを下表にしました。
(1)オフェンス
通常のオフェンスは、ディフェンスとギャップを作って、パスやドライブでギャップを大きくしていって、フリーの選手にシュートを打たせるようにします。
ディフェンスとのギャップを最初に作れる選手をクリエイターと言います。
前シーズンでクリエイターとして、活躍出来ていたのは、
・サイモン(ポスト~ミドルレンジ付近でのアイソレーション)
・ライス(3ポイント付近でのアイソレーション、ピック&ロール)
・寺嶋(限定的な場面で3ポイント付近でのアイソレーション、ピック&ロール)
・松井(オフボールスクリーン、ハンドオフからのキャッチ&シュート)
です。
今シーズンにクリエイターとして、活躍出来そうなのは、
・サイモン(ポスト~ミドルレンジ付近でのアイソレーション)
・アーティス(全エリアでのアイソレーション、ピック&ロール)
・鈴木(ピック&ロール)
です。
寺嶋のドライブ力は貴重だったので、内田が変わりを務めてくれることを期待します。
松井の役割を出来る選手がいないので、全体的にオフェンスの起点作りの手札が減りました。
(2)ディフェンス
ディフェンスは、外国籍がライス(196cm)からアーティス(201cm)に変わったことで、
向上すると考えています。
前シーズン、ライスは外国籍選手のインサイドプレイヤーをディフェンス出来ないので、ビッグマンの永吉とセットで出場。
永吉は外国籍選手相手に十分に健闘していましたが、ミスマッチとしてスコアされていた点は、否めません。
アーティスであれば、3~4番相手にも守れそうなので、無理に永吉を出場させることがなく、ディフェンス面で選手の起用方法はバリエーションが増えそうです。
(3)まとめ
京都のロスターは、昨年からやや下がった程度の戦力です。
昨年度下位~中堅どころのチームだった島根や広島がビッグネームの補強をしており、他チームとの差はより大きく広がりつつあると思います。
2021-22シーズンも降格はないので、若手の成長を促しながら、戦うシーズンになりそうです。
ただ、本当の戦いは「2026年からの“NEW B.LEAGUE”」に向けて、クラブとして新B1,B2の入会基準を満たせるかです。
コロナ前の入場者数でも、新B2の基準2400名に足りないので、現在のままだと新B3に編入となります。
せめて新B2には残ってほしいので、入場者数も増えるシーズンとなることを期待しています。